温泉は非日常的な解放感で疲れがとれた気がしているだけ
2019年1月1日に発行された、雑誌「プレジデント」のムック本である「賢者の勉強法」に、表題の文言が記載されています。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏が具体的にコメントされています。私は無類の温泉好きですが、表題の文言については概ね賛同します。
休日の温泉一泊旅行は体も心も休めない
「賢者の勉強法」に記載されている梶本氏の見解を要約します。
- 疲れをとるため、温泉一泊旅行はもってのほか
- 温泉地までの長時間移動が疲れる
- 「せっかく来たから」と3・4回も温泉に入ると、急激な温度差を何回も経験することになる
- すると、自律神経は疲労困憊になる
- 温泉で疲れがとれた気がするのは、非日常的な解放感が疲れを覆い隠すからにすぎない
- 温泉施設内を探検してしまうのは、アウェーで自分の身の安全を確保しようとする本能的な行動
- つまり、リラックスしていない
- 休日は家でゆっくりするのが自律神経のためにはベスト
往復1000km超。そりゃ疲れます
私は北関東の温泉施設に宿泊するとき、名古屋からマイカーで行くことが多いのですが、往復で1000km超の移動となります。長野県や群馬県への日帰り温泉旅でも700km超を運転します。さすがに疲れます。すなわち、温泉に行く前より行った後の方が疲れているのです。身体の疲れを癒すためだとすると、完全に本末転倒です。
リフレッシュはできていると思います
「賢者の勉強法」の梶本氏の見解には、「休日の温泉はリラックスしていない」とありますが、ここについては少し持論があります。私は温泉に行くと、転地効果により大いにリフレッシュしています。 そのリフレッシュ効果は、多少なりともリラックス効果につながっていると信じています。この辺の詳細については、以前にアップしています。
何となく温泉とテーマパークって似ているように思います。テーマパークって長時間並んだり歩いたりして疲れるものです。でも、ワクワクドキドキしつつも心が浄化されリフレッシュできますよね。温泉も然りです。
本来はリフレッシュできて身体的な疲れも解消されたらいいのですが、今のところ、トレードオフの関係になっています。
ディズニーランドと鳴子温泉の近似
テーマパークをディズニーランド、温泉を鳴子温泉に例えてみます。
ディズニーランドはオープン前に行くと入場するまでに並んで疲れます。鳴子温泉は入湯するまでに赴くだけで疲れます。
ディズニーランドでは人気アトラクション「スプラッシュマウンテン」に乗り、さらには「ビッグサンダーマウンテン」に乗りテンションMAXになります。鳴子温泉では人気施設「滝の湯」に入り、さらには「旅館大沼」への立ち寄り湯でテンションMAXです。
ディズニーシーに移動し、「ホーンテッドマンション」に乗り、ミラコスタで宿泊します。東鳴子温泉に移動し、「高友旅館」で立ち寄り、阿部旅館で宿泊します。
上記のように、ディズニーランドと鳴子温泉は趣味嗜好が異なるものの、それぞれに求めるものって意外と似通っていると私は思っています。
つまり、温泉もテーマパークも疲れるところなのです。しかし、疲れたその先にあるのは、心の中を澄み渡った青空のような清々しい気持ちでいっぱいにしてくれる神々しいところなのです。だから私は、温泉に足を運んでしまうのです。