なぜ私はGWに予約していた北温泉の宿泊をキャンセルしたか?

私は、2020年5月3日から5日にかけての北温泉旅館の宿泊を、2020年2月9日に電話で予約しました。そして、2020年4月18日に予約キャンセルの電話を入れました。

別に取り立てて書くことではないかもしれませんが、自分の心境を整理するという意味も含めて、なぜ私はGWに予約していた北温泉の宿泊をキャンセルしたかを記します。

 

緊急事態宣言が全国に拡大したため

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、4月7日に東京など7つの都府県に発出されていた「緊急事態宣言」が、4月16日に、対象地域を全国に拡大する形で出されました。期間は5月6日まで。さらには、私が住む愛知県を含む13都道府県について、特に重点的に感染拡大防止の取り組みを進めていく必要があるとして、「特定警戒都道府県」と位置づけられました。

緊急事態宣言は、政府が全国民に不要不急の外出自粛を呼びかけるものであり、GW期間の地方への移動を抑制するねらいがあります。

ちなみに北温泉のある栃木県は「特定警戒都道府県」に入っていませんが、栃木県としては、都道府県をまたいだ移動の自粛を要請しています。

したがい、私は、緊急事態宣言や栃木県の要請に則り、GW期間の不要不急の外出自粛を遵守すべく、北温泉の宿泊をキャンセルしたのです。

自らが感染するのを防ぐため

新型コロナウイルスの感染経路はどこにリスクが潜んでいるかわかりません。私が住む名古屋から北温泉までの間には、いくら気を付けたとしても、他人との接触、モノとの接触、思いがけぬ3密状態(密閉、密集、密着)に遭遇する可能性があります。

北温泉滞在中についても、お客さんやスタッフとの接触、更衣場のかごや棚との接触、自炊場のコンロやカランとの接触、その他にも思わぬところにリスクが隠れている可能性があります。

また、私は、難病を抱えており、主治医からは感染症にかからないように厳重に注意されています。

したがい、私は、自らが感染して生命の危機に陥らないように、リスクを最大限ヘッジすべく北温泉の宿泊をキャンセルしたのです。

他人にうつさないため

現時点では、新型コロナウイルスに感染しているかどうかは、PCR検査で陽性反応が出るかどうかで判断しています。すなわち、PCR検査を受けて陽性反応が出たら、新型コロナウイルスに感染していると言い切ることができますが、それ以外の人は新型コロナウイルスに感染していないとは、誰も言い切ることはできないということです。PCR検査を受けていない人はもちろんのこと、PCR検査を受けて陰性反応が出た人でさえ、感染していないとは言い切ることはできません。今時点のPCR検査の精度は、100%には程遠い状態だからです。

私自身、症状は全く出ていませんが、自分が新型コロナウイルスの保菌者ではないと証明することができません。

したがい、私は、他人に新型コロナウイルスをうつす恐れがゼロではないため、北温泉の宿泊をキャンセルしたのです。

「他人にうつさない」の理解度が低いような気がする

「自分は熱発していない、咳も出ていない、味覚や臭覚障害もない、すこぶる健康だから新型コロナウイルスに感染していない」と判断するのは、考え方があまりにも拙いと思います。保菌者でも無症状の人がいるということが判明しています。

「要は3密にならなければいいんだろ」というコメントを目にすることがあります。確かに3密は、感染リスクの高い環境だと思います。一方、3密でない環境であれば感染しないわけではありません。この場合の「要は」は、明らかに間違いです。3密を避ければ越境で外出しようが地方になだれ込もうが許されるという発想は、稚拙の極みです。

パチンコ問題がクローズアップされています。この期に及んでもパチンコに行く人は、自分は感染してもいいと思っている人も多いのでしょう。その人たちが感染して苦しむこと自体はどうでもいいのですが、それによって医療現場の無駄な負担が増える、絶対に感染したくない人たちのリスクが増えるなど、とにかく害悪でしかないのです。自分勝手すぎる価値観の持ち主だと思います。

以上のように、私がGWに予約していた北温泉の宿泊をキャンセルした理由は、「国・自治体の外出自粛要請に従うため」「自らが新型コロナウイルスに感染しないようにするため」「他人に新型コロナウイルスを感染させないようにするため」であります。